肛門にキシロカインゼリーは必要か

消化器内科向け

マニアックな話です。

キシロカインゼリーは消化器内科医にとって馴染み深いものです。

主に大腸カメラの際に肛門に塗って、局所麻酔を効かせます。

挿入時に痛みがないようにするためです。

医師によっては胃カメラを挿入する際にも、胃カメラにつけているかもしれません。

 

キシロカインゼリーはアスペンジャパンの製品ですが、いくつかのジェネリックもあります。

そのうち一つが生産できておらず、キシロカインゼリーの供給が不足しています。

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大腸の感覚

よく勘違いされるかもしれませんが、大腸には痛点がありません。

痛みを感じるのは外側であり、表面が擦れたりしても症状はありません。

しかし、肛門は痛点のある扁平上皮が接しているため、ここを引っ張ったり、強くこすったりすると痛みが出ます。

前処置でただれて痛いのも、肛門の扁平上皮ですね。

 

雑記

なので、直腸診ではキシロカインぜリーは不要かもしれません。

大腸を始める前にも本当は表面だけ局所麻酔をして、奥まで指を入れることに麻酔の意味はないのですね。

あれは直腸の触診をしているという意味合いが強いのだと思います。

 

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