萎縮性胃炎のC-0について

消化器内科向けのテーマです。

未だにピロリ菌感染を原因とする萎縮性胃炎は多くみられます。

一方で若年者や都市部ではピロリ菌未感染の、萎縮の無い胃粘膜を見る機会が増えてきているようにも感じます。

特にここ数年、未感染の検査がグッと増えた気がします。

 

病院によっては、全く萎縮が無い粘膜に対しても「C-0の萎縮性胃炎」という所見がつけられていることがあります。

C-0という評価は知らなかったので、文献を確認しました。

 

萎縮性胃炎の分類

ピロリ菌はその名の示すとおり、幽門付近にまずは生着します。

そこで炎症を起こすと萎縮性胃炎と言われます。

胃の小弯側と伝って、幽門から噴門へ萎縮性胃炎が広がっていきます。

そこから小弯側から大弯側に回っていき、萎縮は完成します。

この順で広がることに決まっているので、進行具合は分類されています。

C-1.2.3 O-1.2.3で表す、木村・竹本分類が用いられています。

噴門まで萎縮が達していないとClosed type、噴門まで達しているとOpen typeに分類されます。

C-1とO-3は分りやすいですが、C-2.3あるいはO-1.2は目分量でつけている印象ですね。

木村・竹本分類 (ガストロ用語集 2023 「胃と腸」47巻5号より)
 Kimura,Takemotoにより1966年,本邦における内視鏡的萎縮境界の概念が報告された1).これは,内視鏡的萎縮所見と生検標本による病理組織学的萎縮所見とを確認した萎縮性胃炎の拡がりの分類である.

 

少なくとも、最初の段階ではC-0という分類はありません。

 

C-0

どこからC-0を使用するようになったのでしょうか?

内視鏡所見を共通の単語で表現するための「JEDプロジェクト」にもC-0という用語は採用されています。なので、それなりに市民権が得られている用語だとは思います。

文献検索する限り、明確な出典はみつけられませんでした。

「従来の木村・竹本分類には萎縮がない胃を表現する方法がなかったから、新たにC-0を追加しよう」という文献があればよかったのですが、特にみつかりません。

慣習的に使用されているのではないかと思います。

 

雑記

文献を確認しようとしましたが、文献はみつかりませんでした。

「この言葉当たり前だと思っていたら、実は方言だった」ということがしばしばあると思います。

C-0はそういった、一種の方言なのかもしれません。

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